カードを書くのに自分の字の汚さが気になるが、アルファベットならカリグラフィーで きれいに書けるのではないかと期待。
■どんな本か
カリグラフィーの基礎から応用まで豊富な図と写真で分かりやすく解説している教科書的な本。これほど様々な書体の骨格(スケルトン)から代表作品まで載っているのは、他の本で見たことがなかった。
著者は、NPO法人ジャパンレターアーツフォーラム代表理事の三戸美奈子氏。
■カリグラフィーは理論的で分かりやすい
カリグラフィーは、基本的に書体によって書き方が理論的、定量的に決まっているので、素人でも分かりやすく、同じ字を再現しやすい。だから、文章を書いたときに整然と字が そろって見える。
①ペンの角度
カリグラフィーは、ペン先の平たい金属ペンで書くことが多いが、その角度(ペンアングル)が書体によって決まっている。それで、縦線/横線の太さの割合(メリハリ)や字に付ける飾りの形が決まる。(これとは別に、ペン先の細いペンで書く書体や筆で書く方法もある)
②字のサイズとウェイト
ペン先の平たいペンでは、字の高さが書体によってペン先の幅(線の幅)の何倍かで決まっている。それで、線と地の面積の割合(ウェイト)が決まる。
③字のプロポーションとスラント
書体によって標準となる字と縦横比(プロポーション)や縦線の傾斜(スラント)が決まっている。例えば、基本となるローマンキャピタルだと標準の字がOで縦横比がほぼ1:1、人気のあるイタリック小文字だと標準の字がnで縦横比がほぼ2:1(早書きするため横幅が狭い)。
■とりあえずボールペンで練習してみた
①ペン
いきなり専用のペンを買うのはハードルが高いので、先ず普通のペンで字の骨格(スケルトン)や字の飾り(フローリッシュ)の運筆の練習をしてみた。
それに、ボールペンで きれいな字を書けるようになれば、いろいろな場面で役立ちそう。
②紙
字のサイズとプロポーションが重要なので、チェックしやすい方眼紙に書いてみた。ある程度書けるようになったら白紙に。
③書体
練習したのは、1番人気だという「イタリック書体」。縦長の幾何学的な字形なのでスタイリッシュに見えるし、優雅な飾りも付けるバリエーションも豊富。
■大事なことはビビらず あせらず
本を お手本にして練習したら、それっぽい字が書けるようになってきた。練習して気づいた大事なことは、ビビらず、あせらず。ビビると線がぶれるし、あせると字の形が崩れる。周囲の字や線とのバランスを見ながらリズミカルに書けるように練習すると良さそう。
これでも、既成のカードに ちょっと付け足す文章なら使えそう。そのうち、カリグラフィー用のペンを買って練習してみたい。
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