プロダクト・デザイナーなどが どのように文具を使っているか というのは、興味をひかれる。特にアイデア出しをどうやっているのか。少しでもヒントがもらえれば儲けものじゃないか
■なぜこの本を読んでみたか
文具の使い方に教科書も正解もない と思う。だからこそ、他の人が どのように文具を使っているか気になる。いつもアイデア出しに苦労している自分としては、デザイナーなどの文具術となれば、ぜひ読んでみたい。
■どんな本か
文具術について さまざまな職業12人のインタビューをまとめている。
著者は、ステーショナリーディレクターの土橋正氏。文具の商品や販売のプロデュースなどをされ、文具についての著書多数。
■参考にしたポイントは
デザイナーによるアイデアを練ることについての文具術を参考に。
①くせを溶かす (プロダクト・デザイナー)
特定のペンと紙に こだわり過ぎない。いつも同じだと新しいアイデアが出にくくなる。
②もがく (空間デザイナー)
ラフスケッチやキーワードをつなげたストーリーをコピー用紙に大量に書いて、アイデアをしぼり出す。
■実際に試してみると
①くせを溶かす
確かに、筆記具は考え方に影響する。
・細軸、細字だと、小さい字を書き、つい細かいことを考える。計算やドラフトを書くのに向く。
・太軸、太字だと、大きい字を書き、つい大ざっぱに考える。キーワードやストーリーの骨子を書くのに向く。
ここでアイデアを練るとは、思いつき だけではなく、それを企画やレポートの構想にすること。だから、徐々に取捨選択、具体化していくよう、万年筆やシャーペンなど さまざまな種類の筆記具とインクの色を順番に使い分けすると効率的。(大胆から繊細へ)
②もがく
資料のプリントアウトに使ったコピー用紙の裏紙なら、気がねなく大量に使える。大量に書いて、良いものを選ぶ。(アイデアを練るときは質より量)
・A4コピー用紙を横長に置き、計算やラフスケッチを書く。横長の紙は、横書きの文や式をつなげていくのに向く。このサイズだと、PCのキーボードの手前にも置ける。
・A4コピー用紙を半分に切ってA5サイズとして縦長に置き、キーワードやストーリーの骨子を書く。縦長の紙は、単語を並べて書くのに向く。このサイズだと、机の上に何枚も並べられるので、見比べて検討しやすい。(A5サイズの情報ノートとも並べる)
アイデアを練るところから文章化までの作業中は、これらのメモと関連資料をまとめてクリアフォルダーに入れてファイリングしている。(ワーキングファイル)
■以前と比べると
以前は、システム手帳や情報ノートのメモを見ながら、いきなりPCで原稿を書いていた。確かに原稿は すぐ書けるのだが、考える範囲が狭く、いろいろな可能性を見落としていた。
今では、PCで原稿を書く前に、あれこれ考えつくことを書いて並べて比べて、まとめ直しているので、いろいろな可能性を網羅できるようになった。
■まとめ
デザイナーの文具術を参考にしてみたら、アイデアを練るときに、質より量で、考える範囲と可能性が広がった。
人の文具術は、面白いだけでなく、自分のヒントになることもある。このブログも誰かのヒントになれば幸い。
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