オールブラックだったら もっと一般受けしたんじゃないだろうか
■まとめ
・ゼブラ 多機能ペン「クリップオンマルチ3000」は機能と見た目が両立。クリップオン マルチ シリーズで定評のある多機能とバインダー式クリップに加えて、グラデーションの つややかな塗装によって高品質感がアップ。そのうえグリップの感触が良くなり、ペンホルダー等での抜き差しもスムースに なっている。ただしクリップの色がゴールドなのは好みの分かれるところ。
・おすすめの使い方はペンに合わせて つややかな革手帳に挿して使うこと。そしてインクの色分けで分類整理した内容を手帳に書き込むのが似合う。
・自分の場合は文房具アイデアのネタ帳に挿して使っている。アイデアのイラストや要点を書くのに多色使いできるのが便利だ。(ちなみに使っている革のノートカバーはBusiness Leather FactoryのA6サイズ。ペンホルダーは自作)
■製品情報
ゼブラ「クリップオンマルチ3000」はノック式のシャープペンシルと4色ボールペン の5機能ペン。より安価なクリップオンマルチ(樹脂軸)やクリップオンマルチ 2000 (金属グリップ)との価格差に応じた差別化が難しかったせいか、残念ながら廃番。持った時の感触が美点なのだが、写真を見ただけでは分からないだろうし。
■レビュー
①外観
・形状
ペン先側は丸まった先細り、軸後半は ゆるやかなテーパーで、全体が なだらかな形状。ただしグリップと軸本体の つなぎ目に くびれがある。くびれがあっても強度的な問題はないのだが、見た目的に弱そうに見えて気になる。自分は それが許せなかったので、くびれをパテで埋めてしまった。
・色彩、質感
つややかな塗装は美しく、持ってみると漆の近い感触で指にフィットする。◎
特徴的な軸のグラデーション塗装は自分が持っているフォーマルグレーだと色の変化が控え目で、そのうえ使い込んで塗装が薄れたせいか、ほとんどブラック1色に近い見た目。
クリップのゴールドは黄色味もあり、合わせられる物を選ぶので、自分はクリップをブラックに塗装してしまった。そして製品名などの表示も意外と目立つので消してしまった。その結果ブラック1色でシックになった見た目が自分の お気に入り。もしオールブラックの製品が出ていたら、もっと一般受けしたのでは ないだろうか。
・寸法
全長149mm、直径13.2mm(軸) 。大きめだが、5機能の多機能ペンとしては一般的な大きさ。ペンホルダーは太めのペンでも入るものを選ぶ必要がある。
・重量
21g。 軸本体が樹脂なので見た目ほど重くない。重心は金属グリップのためか中央から わずかに前より。
②書き味
・グリップ
持つところの形状は ほぼストレートの円筒なので、クセがなく持ち方を あまり選ばない。そして指にフィットする塗装のため滑りやすくない。
・取り回し
重量、重心は一般的で普通に各分には問題ない。それでも全長が長く、ノック機構等が後方に あるため、慣性モーメントが大きく、素早い取り回しは向かない。
また振り回さない限り芯(リフィル)やノック機構等の音がしないので安っぽさは感じない。
・筆記感
ペン先のガタは あまり感じない。低粘度油性ボールペンに慣れた手には筆記抵抗を多少感じるだろうが、問題ないレベル。
・描線
ボールペンのインクの色は やや濃いめ(暗め)に思える。
③機能
・芯(リフィル)
自分はアイデアスケッチを早書きするため、シャープペンシルのユニット (シャープ リフィル)を芯が折れにくい0.7mmのゼブラ「プレフィール」等に使うシャープ リフィルに交換して使っている。プレフィールのシャープ リフィルは0.3mmもあるので手帳に細かく書くなら そちらを選んでいたかもしれない。(※たまたま自分の場合の話なので、結果を保証しない。試すときは自己責任で)
・繰り出し
ノックのクリック感や音は ちょっと頼りない感じだが、ペン先の出し入れは ちゃんと機能する。
・クリップ
バインダー式のクリップなので、後ろを押すとクリップが大きく開いて、色々なものに はさみやすい。ただしクリップがシャープペンシルのノックと共通なのにバインダー式で大きく動くのでガタつきが気になる。△
・消しゴム
サイズも消し心地も一般的。キャップは金属のネジで とめているので、引っ張るタイプに比べると開閉しやすいが、形状が先細なので それほど持ちやすくはない 。持ちやすさよりも形状の なだらかさを優先したか。
④その他使い勝手
・携帯性
なだらかな形状、滑らかな塗装、バインダー式クリップによりペンホルダー等での抜き先は抜群。少し大きめの手帳に挿すとピッタリしそうだ。◎
・保守性
軸を外してリフィルの抜き差しも難しくない。
・耐久性
今のところ特に問題なし。
⑤総合評価
・特徴
つややかで感触の良い塗装。ペンホルダーの抜き差しも良い。◎
いろいろ機構が付いてガタつきのあるクリップ。△
・適した使い方
つややかで感触の良い革手帳に挿して使うのが向いている。(ペンホルダーは太めでないと入らないが)
■注記
※このレビューは あくまで個人的意見
※特に目立つ点について記号でマーキング。◎は長所、△は短所
※数値は自分で測った値なので、仕様とは違うかもしれない
※ペンは 調整、インク、芯、紙等との関係により書き味が変わるので要注意
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