ダウンロード可能なフリー・フォントのうち汎用的に使える おすすめは?
■もっと万能なフォントはないものか
以前 Windowsなどで標準的に入るゴシック体フォントから ビジネス文書向きの おすすめを紹介した。
その時は Microsoft Officeのアプリごとにフォントを使い分けるよう選んだが、あれこれ使い分けせず 1つにできないか とも思った。
そこで 今回は ネット上からダウンロードできるゴシック体フリー・フォントの中から汎用的に使える おすすめフォントを選んでみた。
評価項目は、依然と同じ判別性、視認性、可読性に追加して 線の太さ(ウェイト)のバリエーションの多さ、字が占めるスペースの効率性も加味した。
■おすすめフォント
・汎用的な おすすめフォントは
汎用的な おすすめフォントは 総合評価で「IBM Plex Sans JP」。
このフォントは 全ての評価項目で万遍なく平均点以上の好バランスだった。
特にビジネス文書で重要な判別性は 候補の中でも かなり高評価。
視認性、可読性については ウェイトの豊富なファミリーの中から用途に合ったものを選べる。
※このフォントをMS Wordで使うとき設定によっては行間が広くなりすぎる場合がある。そんなときは レイアウトの設定で行数の指定をせず標準の文字数を使ったり、段落の設定で文字を業グリッド線に合わせるオプションを解除したりすると良い。
・その他のフォントも かなり良い
今回 候補に選んだフリー・フォントは定評のあるものばかり。その意味では どれも おすすめ と言える。ここの評価では ベストを選ぶため あえて差をつける評価をしたが、実際の差は わずか。
例えば「Noto Sans JP」は ゴシック体らしくシンプルな字形で、それが判別性の差に少し影響した程度。判別性が ほどほどで良ければ これも おすすめ。
・等幅フォントは汎用的でない
等幅フォントはプログラミング用途を考えて判別性に優れたものが多い。しかし タイポグラフィの観点では おすすめしにくい。
ここの評価では 半角英数字のサイズのため視認性を減点、カーニングなしのため可読性を減点した。
■候補にしたフォントの評価
今回候補にしたゴシック体フリー・フォントは 以下のとおり。いずれも定評のある美しいフォント。
・Plemol JP (等幅)
・Noto Sans JP
・源ノ角ゴシックcode JP (等幅)
・M plus 1p
・M+ 1m (等幅)
・IPA Pゴシック
・IPAゴシック (等幅)
そして Windowsで標準的に入るゴシック体フォントと一緒に評価結果を表に まとめた。(なお評価のSABCDランクは相対比較)
■まとめ
ゴシック体フリー・フォントからビジネス文書への おすすめフォントを紹介した。
・汎用的なら 判別性に優れた「IBM Plex Sans JP」がベスト。
・判別性が ほどほどで良ければ「Noto Sans JP」なども おすすめ。
なお 各自でインストールするフリー・フォントは文書の共有の際にフォント・データを埋め込むなどの注意が必要。しかし 文書作成の自由度のためにも もっと普及・一般化して欲しい。
■追記
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