屋外で筆記中に雨に降られた場合を想定した実験をしてみた
■雨に降られて うまく書けなかった
先日、屋外でノートを書いているとき急な雨に降られた。ボールペン(ジェットストリーム)で書いている所に雨粒が ちょうど当たると上手く書けなかった。
油性ボールペンなのに こんなに水に弱いのか と驚いて、ボールペンの耐水性を実験してみた。
■実験対象のボールペン
水への強さを考えて、様々な会社の様々な種類のボールペン(芯)を実験対象にした。水性ボールペンは論外ということで対象外。ちなみにインクの色はブラックで統一。
・加圧式ボールペン
水に濡れた紙に書けることがウリ文句の加圧式は水に強いはず。
・油性ボールペン
油性インクならば水に溶けないのでは。
③パーカー クインク フロー
④ラミー LM16
・低粘度油性ボールペン
滑らかさがウリの低粘度油性インクは普通の油性と違うか。
・顔料ゲル ボールペン
水に溶けない顔料インクなら水に強いのでは。
⑦ゼブラ サラサ クリップ
⑧三菱鉛筆 シグノ ノック式
⑨ぺんてる ハイブリッド
・染料ゲル ボールペン
水に溶ける染料インクは顔料と違うのか。
⑩ぺんてる エナージェル
■実験の方法は
ノートの紙面上に雨粒を模擬した水滴をスポイトで作って、水濡れ前、水中(水滴中)
、水濡れ後の3種類の条件で書いたときの様子と筆跡を比べる。
使用するノートはコクヨ「NOTEBOOK」ノ-193A。再生紙の含有率は高いながら、紙面上に水滴を長時間維持できるほど耐水性が高い。(もちろん水が多いとダメ)
■実験の結果は
結果は意外だった。まさかスペースペンが水に弱いとは。顔料ゲルボールペンも水に弱かった。ぺんてる ハイブリッドは他の顔料ゲルと違って水性ボールペンに近い感じ。
①フィッシャー スペースペン △
書いたときは水中でもインクが薄れず完璧(!)と思ったが、筆記してから時間がたつとインクの色が水に溶けだした。筆跡がブルーになり、周囲にインク跡が出来てしまった。
スペースペンなら どんな環境でも書ける と期待していただけに残念。どんな環境でも書けるが、その後インクが にじむとは。
②三菱鉛筆 パワータンク ○
水中で書くと筆跡が薄れる。しかし水中から出れば、水濡れしたペン先でも割と安定して書ける。時間がたっても筆跡は にじまない。
③パーカー クインク フロー ○
全般的にパワータンクと同様の傾向だが、水中から出た後も少し薄れるところが出た。
④ラミー LM16 ○
クインクフローと同様の傾向。
水滴中だと筆跡が かなり薄れる。水中から出た後も しばらく筆跡が薄れたまま。
ジェットストリームと同様の傾向。
⑦ゼブラ サラサ クリップ ×
水中では ほとんど書けない、水が乾くと周囲に かすかにインク跡。
⑧三菱鉛筆 シグノ ノック式 ×
サラサ クリップと同様の傾向。
⑨ぺんてる ハイブリッド ×
水中にペン先入れた とたんにインクが水に溶けだして水滴が黒くなった。まるで水性ボールペンのように水に弱い。周囲に広がるインク跡も黒い。かなり裏抜け あり。
⑩ぺんてる エナージェル ×
サラサやシグノと似ている。少し裏抜け あり。
■ベストチョイスは
10種類のボールペンのうちベストチョイスは②三菱 パワータンク。筆跡は他の低粘度でない油性と似たようなものだが、水濡れした後も加圧式による安定感がある。
■まとめ
水中で書くのはボールペンに とって厳しかった。完璧と言えるボールペンは なかったが、低粘度でない油性ボールペンは比較的良好だったので見直した。
耐水実験のつづきはこちら
耐光実験はこちら
■注記
※このレビューは あくまで個人的な実験結果、結果は状況によるので要注意
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