ペン先側から床へ落下して折れ曲がる事故から自己調整で なんとか復活
■ショック!! 万年筆が床に落ちてペン先曲がった
仕事ノートを書くので1番使っているペンはパーカー万年筆「ソネット」。仕事ノートのペンホルダーにキャップを挿して一緒に持ち歩いている。
ある時ノートを持ち上げたら万年筆の軸が床に落ちてしまった。軸がキャップにシッカリはまっていなかったらしい。そして運悪くペン先側から硬い床に落ちて、ペン先が ほとんど直角に折れ曲がってしまった。大ショック!!
せっかく長期間使ってペン先のアタリが ついてきて書きやすくなった と思っていたところなので大変残念。
■ペンクリニックで直そうと思ったが
もしメーカーで修理するとしたら、おそらくペン先交換で かなり高額の修理費になると予想される。
一方、万年筆の調整ならば文房具店などが開催する無料のペンクリニックという手段もある。それで直してもらおうと思ったら、新型コロナの影響で開催中止。最近では少しずつ開催されているようだが、なかなか自分のスケジュールと合わない。
長いこと機会を待つのに焦れてしまい、また自分で どこまで できるか好奇心もあって、自分で直すことにした。
■ソネットのペン先は分解しやすい
ペン先の折れ曲を直すにはペン芯がジャマになるのでペン先だけに分解しないとダメそうだ。
ソネットのペン先を分解して外すのは簡単。ペン先とペン芯は一体のユニットになっていて、ペン芯のネジで首軸に とまっている。だからペン先ユニットを回すと抜ける。そしてペン先は そのツメでペン芯に とまっているだけなので、小さいドライバーなどで少しツメを持ち上げるとペン先が外れる。分解しやすくて助かった。戻す時もツメでペン先がペン芯に固定されるのでズレたりせず安心。
■折れ曲がりを直すのはヤットコで
先ずはルーペでペン先の状態確認。そしてペン先をつかむのはペンチではなくヤットコ。ヤットコならペンチみたいなギザギザが ついていないのでペン先をつかんでも傷が つきにくそう。
ペン先のくちばし片側ずつ曲げようとすると折れ目が そろわなそうなので、くちばし両側をヤットコでつかんで一気に伸ばした。その後は片側ずつ微修正。
ヤットコで大体整形したら、その後は素手で調整。『趣味の文具箱』 vol. 11の調整方法でペン先の段差をなくして、スリットの すき間を せばめた。それで また書けるようになった。
それでもペンポイントの面が整っていないので書き味がザリザリする。以前の書き味が良かっただけに我慢できず、ペンポイントを研磨することにした。
ラッピングフィルム#4000で しばらく研磨したらザラつきは大体なくなった。(完璧を目指すと削りすぎになりそうなので ほどほどで我慢) ついに折れ曲がりから復活!!
■まとめ
ペン先から落下して折れ曲がる事故から自己調整で なんとか復活することが できた。自己調整で ここまで直せることが分かったので、万年筆を持ち歩くときの不安感が少し減った。(何度も やりたくは ないが)
実はペン先の穂先が左に曲がっている。しかし表側からは目立たないし、それを直そうとするとスリットが広がりすぎて そろわなくなるリスクもあるので、これで良いことにした。やり過ぎないことも大事。(実は裏側からだとペン芯との比較で左曲がりが よく分かる)
■注記
※たまたま自分の場合の話なので、結果を保証しません。試すときは自己責任で
※ペンは 調整、インク、紙等との関係により書き味が変わるので要注意。
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