圧倒的にキー入力が楽になる「親指コントロール」など おすすめ設定を紹介
■OSをアップデートしたのでアプリもアップデート
以前紹介したように「親指コントロール」と「ホームポジション・カーソル」というアイデアでキー配置をカスタマイズすると、キーボード入力の ほとんどで指をホームポジションから大きく動かす必要がなくなるため入力が圧倒的に楽になる。
macでは「command」キーを他のキーと同時押しするショートカットキーが多いため、commandキーなどを親指で押しやすい位置へカスタマイズした。
それには「Karaviner」というアプリを使っていたのだが、mac OSが10.12 (Sierra)以降にアップデートしたので、アプリもアップデート版の「Karaviner-Elements」へ入れ替えた。そしてアプリの設定方法が大きく変わったので、その設定方法を紹介する。
■自分の環境は
自分が使っている環境は以下の通り。環境による動作の違いは ありえる。
①キーボード
かなキーと英数キーの付いている日本語キーボード
②ソフトウェア
OSはmac OS 10.13.6 (High Sierra)
アプリは「Karaviner Elements」12.10.0
(最新版は macOS 10.15以降に対応なので旧版を入れた)
■アプリのインストール
Karaviner-Elementsの公式サイトからダウンロードしてインストールする。
Mac OSのバージョンに合わせて旧バージョンのアプリをダウンロードする場合はプルダウンメニューから選ぶ。
■シンプルな変更
アプリを起動して、「Preferences」メニューを開き、「Simple modificetions」のタプを選ぶ。
メニューの左側に「From key」の列、右側に「To key」の列があるので、左側で変更するキー、右側で変更後のキー機能を選べる。
自分の場合は「親指コントロール」のアイデアで、親指で押しやすい英数キーや かなキーをコマンドキーとリターンキーとして多用するため、以下の設定にした。(左が変更前、右が変更後)
・英数キー → left_command
・かなキー → return_or_enter
・left_command → 英数キー
・right_command → かなキー
■複雑な変更
Preferencesメニューを開き、Complex modificetionsのタプを選ぶ。
メニューの下の方にある「Add rule」のボタンを押して、ルールのリストを広げ、適用したいルールを見つけて、「enable」ボタンを押して、ルールを適用する。
もし適用したいルールが見つからない場合は、メニューの上の方にある「Import more rules 〜」のボタンを押して、「Karabiner-Elements complex_modifications rules」のサイトを開き、適用したいルールを探す。そのルールの「Import」のボタンを押して、インポートする。
自分の場合は以下などのルールを適用した。
・Change space bar
「Change spacebar to left_shift if pressed with other keys (Post spacebar when pressed alone)」
※親指で押せるスペースキーによって英数字等のシフトを行うため
・For Japanese (JIS配列をASCII配列風にする設定)
「英数・かなキーを他のキーと組み合わせて押したときに、コマンドキーを送信する」
※隣のキーと間違えて押しときでも機能させるため
・For Japanese (日本語環境向けの設定)
「コマンドキーを単体で押したときに、英数・かなキーを送信する」
※隣のキーと間違えて押しときでも機能させるため
・Change control key
「Post caps_lock if left_control is pressed alene」
※親指コントロールと関係ないが、キャップスロックキーを押しやすくするため
■オリジナルのルールの作成
ルールのサイトでは自分が使っている「ホームポジション・カーソル」にピッタリのルールが見つからなかったので、既存のルールのファイルの内容を一部書き換えて、新しいルールを作り、インポートして適用した。
①インポートしたルールのファイルは隠しファイルになっているので、mac の Finder で 「command」+「 shift」+「. 」を同時に押して表示させる。
②Finderでルールの入っているフォルダを探す。自分の場合は以下のフォルダ。
(ユーザ名)→ .config → karabiner → assets → complex_modifications
③「(番号).json」という名前のルールのファイルをアプリで開き、その内容を参考にして、別名のファイルを作成し、編集して保存する。
例えば、キーの名前を別のキーに変更するとか。
もちろんルールの名称も変更した方が良い。
④作ったルールをPreferencesメニューからインポートして適用する。
自分の場合は「ホームポジション・カーソル」のために以下のルールを作って適用した。
・Map command with j/k/l/; to Arrows
(Map Left Option plus h/j/k/l to Arrowsを参考)
※コマンドキーと同時押しで、ホームポジション上のキーを矢印キーにする
・Change command+h/g to delete/forward delete
(Diamond Cursor Right Supplementsを参考)
※コマンドキーと同時押しで、ホームポジションの隣のキーをデリートキーなどにする
■まとめ
新しいmac OSでも「Karaviner-Elements」を使うと、キーボード入力が圧倒的に楽になり、Karavinerが機能しなくて一時休止していたmacの出番が また増えた。アプリの設定方法も以前より分かりやすい気がするので、おすすめ。もちろん ここで紹介した設定を全部やる必要はない。一部でも参考になれば幸い。