ちょっとしたカスタマイズでフリクションボール替芯(リフィル)を入れられる
■はじめに
前回紹介したようにラミーのノック式ローラーボール(水性ボールペン)「スイフト」をフリクションにカスタマイズ(通称「フリクション化」)して、満足して使っている。
胸ポケット等に挿すペンなら、スイフトのように片手でペン先を出し入れできるノック式が好みだが、手帳などのペンホルダーに挿すなら、キャップ式も よく使っている。キャップ式のペンをカスタマイズして、カッコ良い消せるボールペンが できないだろうか。
■どうするか
選んだペンはパーカー「ベクター」のキャップ式ローラーボール。単純な円筒形状の軸とキャップ(同じ直径)、ブランドイメージの矢羽根をシンプル化したクリップの幾何学的デザインで気に入っている。様々なグラフィックのモデルが販売されているが、仕事用に使うのは、シックなブラック。
①フリクションボールの芯を入れる
パーカーのローラーボールの芯(リフィル)はフリクションボールの芯と形状・寸法が違う。しかしフリクションボールの芯を口金にねじ込むように入れると固定することができた。特に芯や軸の加工は不要だった。
(※たまたま自分の場合の話なので、結果を保証しない。試すときは自己責任で)
②消しゴムを付ける
軸の後ろはキャップを挿すため、1段直径が小さく、金属製になっている。ここにゴムを付けることにした。 ゴムは使い古しのボールペンのグリップをカットして使った。(文具を材料に文具を加工する「自給自足カスタマイズ」)
■試してみると
①外観
消しゴムは軸と同じ黒で、軸と同じくらいの直径なので、(質感の違いは気にせず)軸と一体化して見える。元々のデザインはキャップを挿すところが1段細く、別素材だったので、そこがアクセントになっている。カスタマイズしたものは全体が1本の円筒に見え、徹底的な幾何学デザインに思えて、元々の製品以上に印象的だと思う。
②機能
消しゴムを付けたので、キャップを軸に挿すことが できなくなった。キャップを軸に挿して書く人だと使えないかも。しかし自分は困っていない。
その理由は手帳などのペンホルダーにキャップを挿しっぱなしにして、軸側だけを抜いて書いているため。そうすると最小限の動作で書くことができる。例えばノック式だと、書く前後でノックと持ち替えの各2動作が必要なので、合計4動作多く必要になってしまう。
ペンホルダーに挿さない場合でも、キャップを抜いたら、キャップを握ったままで書き、書き終わったキャップをはめる。この方法は万年筆のペン先が乾かないよう すぐキャップを はめるために身についたものだが、動作が少なくて良いので効率的。キャップを軸に挿すとすると、書く前後でキャップ抜き挿しと持ち替えの各2動作が必要なので、合計4動作多く必要になってしまう。
書き味はベクターの滑らかな金属グリップが手に合うかによる。ペンを立てて、筆圧が高かったりすると、グリップが滑ると思う人もいるかもしれない。自分は やや寝かせて、筆圧低めで書くので問題なし。
消し心地は消しゴムが製品よりも柔らかいので やや力をかけにくいが、十分消せる。(メーカーならば、もっとピッタリの消しゴムを作れるだろうが、これでも使い物になるレベル)
③使い勝手
使い勝手はフリクションボールのキャップ式と ほとんど変わらない。芯はノック式と共通なので、キャップの気密性は関係ないし。
なおゴムによって軸の表面が痛む可能性があるので、気にする方は要注意。
④難しさ
ゴムをきれいに切るのは ちょっと難しい。ゴムを切るのは刃の薄いハサミが お勧め。
⑤総合
外観はカスタマイズ前より幾何学的デザインが徹底して、シックでカッコ良い。機能的にはフリクションボールのキャップ式と ほどんど同じ。ただしキャップを軸に挿して(キャップポストして)書く人や金属グリップが苦手な人には向かない。
■まとめ
パーカーのベクターをフリクション化したら、製品以上に徹底的な幾何学デザインで、カッコ良い見た目に自己満足。ただしペンの持ち方の好みによっては、合わない人もいると思う。
自分の好きなペンをカスタマイズして自由に使うのは面白い。
■注記
※この改造は個人的な実験結果なので、結果を保証しない。試すときは自己責任で。
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