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スマート &シックな文房具を求めて試行錯誤

万年筆の調整は自分でも 『趣味の文具箱』 vol. 11(おすすめ本)

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万年筆は、調整によって書き味が大きく変わる繊細なもの。その調整は、プロに頼むのが当然だが、頼みに行く手間もかかる。ちょっとした調整なら自分でも できないだろうか?

 ■なぜこの本を読んでみたか

  前回紹介したように、万年筆を購入するなら調整販売店が安心だが、必ずしも そうとは限らないこともある。それで、書く時に引っかかりを感じたり、インクの出(インクフロー)が少なかったりすると、メーカへ送って調整するか、販売店ペンクリニックで調整するか。いずれも手間がかかるので、自分で調整できるようになりたいが、自己流でやると万年筆を壊すリスクがある。

  この雑誌のこの号は、万年筆のプロに取材した「ペン先の基本とプロの調整技」が特集記事になっている。この記事を見れば、万年筆を壊さずに調整できるのでは ないだろうか。

 ■どんな本か

  万年筆などの文具の専門雑誌。この号では、インクの特性(pH、粘度)、万年筆のインク容量などの特集記事も面白かった。

■参考にしたポイントは

  セーラー万年筆に取材したペン先の見方、洗浄方法、ホコリの除去、調整方法などが、図解されている。

  そのうち、研磨・分解をせず、素手で調整する方法を参考にした。ペン先の先端(ペンポイント)の左右の食い違い(段差)、切り割り(スリット)の開きの修正。(いうならば、ペン先形状の歪みを直すアライメント調整) これでも万年筆の書き味についての不具合の大半は直りそうだ。

  ただし、「安易に真似をしないでください」と注意されているので、試すのはリスクを承知のうえでの自己責任。

■実際に試してみると

 ペン先の広がった万年筆であれば、ある程度ペン先のアライメント調整ができるようになった。ペンポイントの段差をなくして書く時の引っかかりをなくしたり、スリットの開きを広げてインクの出(インクフロー)を良くしたり。文句ない滑らかさ というわけには いかないが、書くという機能については改善できたので、これで十分。それ以上難しい場合は、自分では調整できないので、メーカに調整を頼むか販売店ペンクリニックへ行く。

  ところで、この雑誌の表紙に載っている万年筆の写真は、この号だけに限らず、アイキャッチの効果がすごい。つい万年筆が欲しくなって、買ってしまったりしたこともある。この号の写真は、プラチナ万年筆の3776セルロイド キンギョ。鮮やかながら優しげな赤と輝く白がモザイク状に複雑に混ざったセルロイドの懐かしい色合いが とても愛らしくて、女房へのプレゼントにした。(実際に使うのは、万年筆よりシャープペンシルの方だが)

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■まとめ

  リスクある自己責任と承知のうえで、ある程度ペン先のアライメント調整ができるようになった。研磨・分解をせず、素手で調整する範囲で、書く時の引っかかりをなくしたり、インクの出を良くしたり。それ以上はプロに調整を頼むが、素人としては これで十分。

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趣味の文具箱11 (エイムック 1579)

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